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技術情報

絶え間ない挑戦で、独自の技術・製品を創造していきます。

高難度な顧客ニーズに応えるべく、業界の常識にとらわれない発想で、次々と新技術を確立してきた柴田合成。独自に開発した「ウェルドレス成形」「メタリック成形」は、プラスチック製品の製造に新たな可能性を示しました。その技術について、社内のエキスパートである小林と小山が解説します。まずは、柴田合成の技術力に注目してください。

プラスチック成形の基礎知識

プラスチック成形は「溶かす」「流す」「固める」という3工程を経て成形されます。その流れを具体的に見てみましょう。
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溶かす

粒状の成形材料を成形機の(200~300℃に加熱された)シリンダーに送ることにより、材料が溶かされる。

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流す

シリンダー内で熱を加えながら、高圧・高速で金型に射出する。この時、製品の形状や素材によってどんな温度・速度で流すかコントロールする。また、金型内にムラなくスムーズに材料が流れるよう、その他成形条件を徹底調整する。

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固める

金型に材料が流れたら、射出を停止。金型を冷やして、溶融樹脂材料を固める。

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取り出す

材料が冷えたら、金型を開けて成形品を取り出す。ここまでが1つの製品が出来る流れ(成形サイクル)である。

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成形サイクルを繰り返す

1~4の成形サイクルを繰り返す。量産化にあたっては、さまざまな条件を調整しながら高品質・サイクルタイム短縮を徹底追及する。

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プラスチック製品の製造では、金型内に射出された樹脂が合流する場所で継ぎ目(ウェルド)が出来てしまいます。【基礎知識】で説明したように、溶融樹脂は金型の中を流れながら、冷却され、固化が進みます。当然ながら合流部でも完全溶融ではない状態でぶつかり合うため、「継ぎ目」が発生せざるを得ないのです。このウェルド部は、外観性が悪く(キズに見える)、強度も低下します。こうした「成形工程上の必要悪」を解決したのが、柴田合成の【SGウェルドレスシステム】です。

ウェルドあり ウェルドなし 比較
樹脂合流部ウェルドライン発生 解説

目指したのは、合流部で樹脂温度を下げずに成形する技術。まずCAE解析(流動解析)で金型内のウェルド発生ポイントを特定。その部位に400℃まで加熱できる自社開発のセラミックヒーターを設置することで、溶融状態での合流(=ウェルド消失)を可能にしました。
さらに加熱された金型を高効率に冷却できるよう独自設計された水管に通水することで、急冷却を実現。成形サイクルタイムを短縮しました。 SGウェルドレスシステムは、ウェルド発生部位を局所加熱する特殊技術であるため、エネルギー効率が極めて高く、他社システムに対し絶対優位を保っています。外観性向上と強度改善に資する同技術は、自動車部品分野等で高い評価を得ています。

金型内のウェルド発生ポイントを400℃まで加熱する

ウェルドの消失した部位を急冷却

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今後もオンリーワンの技術開発を目指していきたいですね。

これまで、メタリック調のプラスチック製品は、成形後の塗装で色調を出していました。
柴田合成が開発した【無塗装高輝度成形法】は、アルミニウムなどの金属粒子と着色剤を樹脂に混練し、樹脂そのものに金属調の光沢を持たせる技術です。塗装工程を省くことで、短納期・低コスト化を実現しました。

柴田合成では、流動解析システムを用いて金型内の樹脂流動とアルミニウム粒子の配向をシミュレーション。そして解析結果を基に、シワやムラができないように金型構造を設計、さらに金型温度、樹脂温度、射出速度などの成形条件を徹底調整します。
アルミニウム粒子コントロールの難易度が高く、困難を究めた開発でしたが、開発部隊・金型部隊・成形部隊が協業することで、画期的な成形法を確立することができました。既に実用化も始まっており、今後はウェルドレス製品同様に自動車部品等に採用されていくものと思われます。

癌治療の一つである放射線療法は、有効な治療手段として利用が拡大しています。しかし癌細胞だけを狙って、ピンポイントに放射線を当てることは容易でなく、患部に照射する放射線の最適量や角度を立体的に把握出来るツール開発が望まれていました。
柴田合成は日本原子力研究開発機構(以下、原研と称す)、群馬県産業技術センターとコンソーシアムを形成し、原研が開発した基礎技術をもとに「3次元ポリマーゲル線量計の開発」に挑戦しています。

放射線が当たると白濁するポリマーゲルの特性を応用した同線量計は、日本原研の中で、理論的完成を見ているのですが、最終目標の「量産化」に向けては、多くの課題が残っています。例えばポリマーゲル単体をそのまま立方体にすると、内部に気泡が発生し、正確な測定が出来ません。そこで現在は、ポリマーゲルを薄いシート状にして、1枚1枚プラスチック枠に入れ、これを積層して立方体に仕上げる方式に挑戦しています。柴田合成の基盤技術でプラ枠を極限まで薄くし、ポリマーゲルの絶対量を大きく出来れば、測定レベルは飛躍的に向上するはずです。
他の課題も、同様に実験を繰り返し、一つ一つ確実に解決していく所存。
「2018年春完成・上市」。夢の実現は、もう手の届くところまで来ています。

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社会的貢献度も高いこの技術開発。いくつも課題はありますが、完成が楽しみです。